ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
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10.4.3 CABG 術後抗血小板療法
クラス I
・アスピリン(81~162 mg/ 日)の投与.
レベルA
・アスピリンの使用が困難な患者でのクロピドグレルの投与.クロピドグレルが投与できない場合のチクロピジン投与.
レベルB
STEMI 発症後48 時間以降は待機手術と同等のリスクで手術が可能である
266,268)
.一般的に,CABG は心筋梗塞予防,生命予後改善効果があるが
677,680,681)
,低左心機能例で効果がより大きく
682,683)
,また両側内胸動脈グラフトにより,さらなる遠隔成績の改善が報告されている
684)
.人工心肺を使用しないオフポンプCABG は,重症患者の手術リスク軽減に貢献するとされるが
685)
,これらの効果がSTEMI 後の残存病変に認められるか否かに関しては今後の検討を要する.術前抗血小板療法に関しては,クロピドグレルを使用している場合は術前5 日間は中止することが推奨される
686)
.しかし,2013 年のACCF/AHA のガイドラインでは,緊急血行再建の有益性が出血性合併症のリスクを上回ると考えられる場合には,クロピドグレル投与後24 時間以内のオフポンプCABGも考慮される
クラス IIb
と記載されている
175)
.
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VI. 入院後早期の管理
10. 残存冠動脈病変に対する冠血行再建
10.4 CABG
10.4.3 CABG 術後抗血小板療法
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