ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
 
クラス I
・持続性あるいは再発性の狭心症やうっ血性心不全を合併する発症48 時間以内の患者への静脈内投与.レベルB
・狭心症の再発や心不全の治療を目的とした発症48 時間以降の患者への静脈内投与または経口投与. レベルB
クラス IIb
・持続性あるいは再発性の狭心症やうっ血性心不全を合併しない患者への発症24~48 時間を超えての継続投与. レベルB
クラス III
・収縮期血圧90 mmHg 未満または30 mmHg 以上の収縮期血圧低下,著しい徐脈および頻脈,右室梗塞合併患者への投与. レベルC
・勃起不全治療薬(バイアグラ® など)内服中の患者への投与. レベルC
3.2.2 硝酸薬
 硝酸薬は,持続性あるいは再発性の心筋虚血を有する例やうっ血性心不全を合併する患者に有効性が高いが,その投与期間に関するエビデンスはほとんどない.一般的には24~48 時間投与される.上述の合併症がない患者では,低血圧によりβ 遮断薬やACE 阻害薬の投与が制限されるまで硝酸薬を使用すべきではない.
次へ