ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
目次
SiteMap
戻る
4.3.1
心静止と無脈性電気活動(pulseless electrical activity:PEA)
心静止は,洞不全や完全房室ブロックに加え,心房,房室結節,心室からの補充調律が出現しないために起こる.心肺蘇生を開始するとともに,アドレナリン,バソプレシンを投与する.バソプレシンは昇圧薬であり,アドレナリンと同様に,除細動後も遷延するVF やPEA,院外での心停止に対しても有効である(保険適応外)
464)
.心静止時にアトロピンを投与しても生存率に影響を与えない
465,466)
,あるいは生存率を低下させたという報告がある
467)
.さらにPEA による院外心停止に対するアトロピン投与は30日生存率の低下と関連していたという報告もあり
468)
,アトロピンの投与を心静止全患者ならびにPEA に行うことは正しいとはいえない.
Home
VI. 入院後早期の管理
4. 心筋梗塞後の不整脈
4.3 徐脈性不整脈
4.3.1 心静止と無脈性電気活動(pulseless electrical activity:PEA)
次へ