ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
 

 梗塞サイズの定量化はこれまでCK あるいはCK-MBによって行われてきたが,最近では心筋特異性が高い心筋トロポニンI やトロポニンT が用いられている609-612).心筋トロポニンT のピーク値,あるいは72~96 時間値は梗塞サイズと相関するが613,614),心筋トロポニンI もトロポニンT も,ピーク値より発症後72 時間値が梗塞サイズと最もよく相関するという報告がある613)

 また最近では,約10 倍の感度を持つ高感度トロポニン検査が開発された.高感度トロポニンの測定はSTEMI の早期診断には有用である139,140) が,梗塞サイズの推定に有用であるという報告はない615)
9.2.1 心筋バイオマーカーと梗塞サイズ
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