ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
 

 心臓リハビリテーションプログラムにおいて運動処方に基づく適切な強度の運動療法を実施することにより,退院後の身体活動許容範囲が明らかになる.できれば運動負荷試験によるリスク評価と運動処方に基づき,30 分以上の運動(ウォーキング,ジョギング,自転車,その他の有酸素運動)を週5 回以上(できれば毎日)行い,さらに日常生活での身体活動(仕事の合間の歩行,庭いじり,家事など)を増やすよう指導する369).複数の冠危険因子を有するか,または中等度~高度リスクの患者では,監視型運動療法を実施することが推奨される369,789,794).注目されることは,STEMI のACC/AHA 2004 ガイドライン369) では「できれば毎日(少なくとも週3~4 回)」と記載されていた運動回数が,最新の2007 年版777) では「週7 回(少なくとも週5 回)」に上方修正されている点である.
3.2.1 運動療法における許容範囲
次へ