ST上昇型急性心筋梗塞の診療に関するガイドライン(2013年改訂版)
Guidelines for the management of patients with ST-elevation acute myocardial infarction
(JCS 2013)
 
クラス I
・アスピリン162 mg レベルA ~ 325mg レベルC (バファリン® 81mg 2~4 錠またはバイアスピリン® 100mg2~3 錠)の咀嚼服用.
3.4 アスピリン
 アスピリンは単独投与でも死亡率や再梗塞率を減少させることがいくつかの臨床研究から明らかにされており,早期に投与するほど死亡率が低下することが示されている164-171).このため,アスピリンアレルギーの既往がある患者を除き,STEMI が疑われる全患者に,できるだけ早くアスピリンを投与する.病院外でも,早急に効果を得るためにアスピリン162~325 mg(バファリン® 81 mg 2~4 錠またはバイアスピリン® 100 mg 2~3 錠)を噛み砕いて服用させる.アスピリン坐薬は安全に使用でき,嘔気,嘔吐症状が強い患者や,上部消化管疾患のある患者に対して適応である.アスピリンアレルギーがある場合にはチエノピリジン系薬剤で代用する.
次へ